初めまして、外航船員のCfarerです。
という自己紹介をしておきながら、こんなことを言うのもおかしいかもしれませんが、
「外航船員って何?」と疑問に思っている人も多いと思います。
実際に地元の友達と久しぶりに会って船乗りになったと仕事の話をすると、
「えっ、漁師になったの?」という質問が過半数を占めます。
たしかに日本人の一般的な認識というのは「船乗り=漁師」かもしれません。
ですが実際には漁師以外にも船乗りは存在します笑
このブログの記念すべき初記事として自己紹介も兼ね、外航船員について簡単な説明をしたいと思います!
外航船とは?
外航船員について説明する前に、まず最初に「内航船」と「外航船」という二種類の船があるということを説明しておいた方が分かりやすいと思います。
内航船および外航船についての定義は以下の通りです。
飛行機で例えると、内航船は国内線の飛行機、外航船は国際線の飛行機ということになります。
また、引用元にも書いてある通り、内航船・外航船というのは貨物輸送に使用される船のことを指します。
つまり、漁船ではないということです!
では、実際どのような船があるのかという質問が出るかもしれませんが、
それについては別の機会に詳しく説明していきたいと思うので、ひとまず内航船・外航船というのは貨物輸送に使われているんだなぁとぼんやりと理解しておいてください。
絶滅危惧種:外航船員
さて、ここまで読んでいただいた方には説明する必要がないと思いますが、
外航船員というのは上で述べた「外国の港にも寄港する貨物船に乗っている船員」のことを意味します。
そして、実はこの日本人の外航船員というのはほぼ絶滅危惧種になっています!
(引用:3 海事産業の動向と施策)
国土交通省が作成したグラフからも分かる通り外航日本人船員は減少を続けており、
令和1年1月時点の統計では外航日本人船員の数は2174人となっています。
日本の総人口が約1億5千万人であることから考えると、
外航日本人船員の割合は総人口のわずか0.0017%です。
飛行機墜落事故と雷に当たって死ぬのがどれぐらい珍しいのかパッと来ない方のために #zombielandsaga pic.twitter.com/PButvvhwR4
— サトウキビ (@satoukibiz) 2018年11月8日
この確率が正しいのであれば国内で遭難するのと同じ確率になります笑
国土交通省は絶滅危惧種の日本人外航船員を増やそうと以下のような取り組みも進めていますが、これでどうにか横ばいを維持しているのが現状です。
出典: 国土交通省
島国の日本では、重量換算で輸出入の99.6%が外航船によってなされていると言われていますが、実際に外航船で働いている人は日本人ほとんどいないという窮地に立たされています。
私Cfarerもそんな絶滅危惧種の一人ですが、そんな珍しい生物だからこそ外航船員の生態について少しでも理解を広げていけたら嬉しいです。