今回は船乗り、そして船好きな人にオススメの書籍紹介です!
その名も「船体解剖図」!
名前の通り船を解剖したような図で船内の構造を知ることができます。
では、さっそく「船体解剖図」の内容を紹介していこうと思います!
船体解剖図
概要
このイラスト本の概要を引用してきました。
有名な客船・フェリーから、部外者立入禁止の貨物船・タグボート・漁船・調査船・練習船など、さらには保存展示船まで、船体内部と船室の見取り図で解剖解説するイラスト本!
客船やフェリーに乗ったとしても、移動できるのは公共スペースと自分の部屋ぐらいで、船を操る操舵室やエンジンのある機関室、船長室などは伺い知ることは出来ません。ましてや一般の人が乗ることのできない貨物船、タグボートや調査船といった船の内部はごくたまに行われる特別公開イベントにでも参加しない限りは謎に包まれています。そんな船という特別な乗り物の内部を、表皮を切り開く解剖のように図解してみました。
この内容紹介にも書かれている通り、
普通なら一般人が知ることができる船内の構造は公共スペースや居室のみです。
私は外航船員なのでタンカーやLNG船、自動車船、コンテナ船、…などいくつかの船内を経験していますが、
そんな私でもタグボートや調査船、高速フェリーなど内部構造を知らない船は多数存在します!
でも、この本ではそのような絶対に内部を経験できないような船の中身を知ることができるのです!
船好きな人や現役エンジニアとしては喉から手が出る程興味深い内容ではないでしょうか。
内容紹介
著作権の関係で中身を紹介するのはなかなか難しいのですが、
著者本人がTwitterで一部内容を紹介しているので引用します。
#船体解剖図
— PUNIP cruises(プニップ・クルーズ) (@punipcruises) 2021年4月6日
横浜港のレストラン船、ロイヤルウイング
もちろんこの船も画集に載せます pic.twitter.com/GCjwvWPvMD
こちらのツイートで載せられている画像のように、
この本には船の中身を透視するような形で描かれた手書きの絵が沢山掲載されています!
また、船の断面図が掲載されているだけではなく、
実際に著者が乗船して感じた船旅の感想、客室の間取りを描いた絵なども載っているため、
「乗船したらこんな感じなんだろうな」という想像がより具体的に広がります。
客船だけではなく、取材を基に描かれた貨物船の船長室間取りなども掲載されていて、
普通では絶対に経験することのできない船内生活を妄想することもできます笑
感想
普段は外装しか見ることのできない他船の内部構造を知ることができるというのは
エンジニアとしてとても興味をそそる内容で、
1枚のイラストで色々なことを想像し楽しむことができます。
イラストは手書きの柔らかいタッチで描かれていて、温かみを感じます。
また、現役船乗りとしては居室の間取りが分かるという点も面白く、
自分が実際乗船してきた船と比べて「ここが違うなー」などと思いながら著者の乗船体験を読み進めていました。
私はKindleの電子版を購入していたため気づかなかったのですが、
書籍版を購入した人の口コミを見ると
「せっかくの1枚絵が本の綴り部分で分断されていて見づらい」という意見がありました。
細かい部分までしっかり描きこまれたイラストなので、
書籍版(単行本)ではなく電子書籍版を買うことをオススメします!
以上が、船体解剖図についての書籍紹介でした!
船好きな人や船で働いている人には絶対にオススメできる本なので、興味がある人は是非読んでみてください!
もしも今後「船体解剖図」の続編が出るのであれば、
是非欧州の外航商船の内部を視察していただきたいです。
欧州の商船の居住区は日本のものとは桁違いに豪華なつくりをしているという話を聞いたことがあるので中身が凄く気になります…。
ここまで読んでいただきありがとうございました!