皆さんは普段休日には何をして過ごしていますか?
基本的に外航船員も月に1,2回は休日を取ることができます。
今回は、船内の娯楽について説明していきたいと思います。
居住区の設備
船内で休日を過ごすときには基本的に居住区内で過ごすことになります。
居住区内には、自分の個室・ラウンジ・調理場(ギャレー)・ジム…など色々な設備があります。
居住区内の説明については以前別の記事で説明したので参考にしてください。
船内休日の過ごし方
それでは居住区の説明が終わったところで、船内休日の過ごし方、娯楽について紹介していきます。
ジムで筋トレする
船内にはジムがあるので筋トレをすることができます。
船乗りには筋トレが好きな人も多いので、休日に限らず毎日業務時間外には筋トレをするという人もいます。
筋トレをすると気持ちのリフレッシュもできますし、船員の仕事は力仕事の部分も多いので業務上でも役に立ちます。
デッキ上をランニングする
外航船は船体が大きく、オンデッキをランニングするのに適しています。
船種によってランニングのしやすさが異なります。
バルカーや自動車船、タンカーなどの比較的オンデッキが平坦な船はランニングがしやすいです。
しかし、コンテナ船はデッキ上でランニングすることのできるスペースはほとんどありません。
いずれにせよ、筋トレと同様にランニングをすることで気持ちのリフレッシュができるため健康面でも良い効果があります。
日光浴をする
船の上は眩しいほどの晴天であることが多く、休みの日はオンデッキで日光浴を楽しむ人もいます。
日差しを浴び、海を見ながら寝転んでいれば気持ちはビーチリゾートでのバカンスかもしれません。
一方で外国人クルー(フィリピン人、インドネシア人など)は日焼けをするのが嫌いなので、日光浴をすることはほとんどありません。
映画・ドラマを見る
ラウンジにあるテレビや自分の部屋で映画やドラマを楽しむことで休日を過ごす人も多いです。
外航船では福利厚生費(船内文化費)として会社から船に一定額が支給されています。
この文化費を利用して、入港の際に新しいDVDや書籍、筋トレグッズ、その他船内共用で使用するものを購入することができます。
最近はネットも利用できるようになったので昔ほどではないですが、退屈になりがちな船内生活を過ごすためにも文化費で購入する映画やドラマなどの選定は重要な仕事となります。
本を読む
船内文化費を利用して購入された本や漫画、雑誌などが船内には沢山保管されています。
これらの本を読んで休日を過ごすという人もいます。
また、最近は私物のタブレットに電子書籍を沢山ダウンロードしてから乗船するという人も多いです。
船乗りは沢山の荷物を持って乗船することはできないので、電子書籍は非常に役に立ちます。
ネットサーフィンをする
別の記事でも紹介しましたが、現在は海の上でも船のWifiに接続することでネットを使うことができます。
船によって契約しているインターネット回線の種類や制限などが異なるため、一概に定めることはできませんが、Youtubeなどで動画を楽しむこともできます。
料理をする
調理室(Galley)やラウンジの調理器具を利用して料理をすることもできます。
料理が得意な人は休日にパンやお菓子などを作ってくれる場合もあります。
料理は船内の人全員が喜ぶとても良い趣味だと思います。
一方、料理を作りすぎてそれが恒例行事のようになってしまうと負担になってしまうので注意が必要です。
カラオケをする
船によっては文化費で購入した家庭用カラオケが置いてある船もあります。
カラオケが好きな人はこれを使ってカラオケを楽しむことができます。
また、外国人クルーもカラオケが好きな場合が多いのでクルーと一緒に盛り上がることもできます。
一方、皆で集まって飲んだ後にカラオケに巻き込まれる危険性もあるので、カラオケが苦手な人はそういった流れにならないように注意する必要があります。
楽器を演奏する
外国人クルーはギターなどの楽器が好きな人も多いので、船内には簡単な楽器が置いてある場合が多いです。
クルーと一緒に楽器を演奏することですぐに仲良くなることもできます。
また、乗船時にウクレレやギター、その他楽器などを持参する船員もいます。
ひたすら寝る
ただひたすら寝ることで船内の休日を過ごす場合もあります。
外航船員は月に数回しか休みを取ることができず、それ以外は全て仕事となります。
そのため、どうしても疲れがなかなか取れずに溜まっている場合が多いです。
特に航海士の場合は当直の関係上、まとめて長時間寝るということはできないため、休日は時間を忘れてひたすら寝るという人が多いような気がします。
以上が、外航船員の休日の過ごし方、娯楽についての説明でした。
陸上と比べてしまうと船内でできることは限られてしまいますが、限られた条件の中でどこまで楽しめるかが外航船員として重要な要素だと思っています。
ここまで読んでいただきありがとうございました!