外航海運船員の船乗り日記

外航船員が船上(ときどき陸上休暇)で送る波乱万丈(?)な日常生活です

外航船の居住区には何がある?船内設備・船内施設の紹介

船内でご飯を食べたり、ベッドで寝たり、生活する場所のことを居住区といい、英語ではAccommodationと呼ばれています。

 

今回は、居住区(Accommodation)の設備・施設について説明していきたいと思います。

 

 

居住区の設備

居室:cabin

居室は船員が生活する個室のことで、大切なプライベート空間です。

居室に関する説明は別の記事で行ったので、詳しい内容はそちらの記事を参考にしてください。

 

 

居室のことは英語でCabinと呼びます。

 

Cabinというと飛行機のCA(Cabin Attendant:客室乗務員)という言葉が浮かぶ人がいるかもしれませんが、航空機業界と船舶業界は繋がりが深く、そもそも飛行機の客室を意味するcabinは船舶の客室を意味するcabinから派生したものです。

 

会食室:Mess room

船員が食事をとるための会食室、食堂のことをMess roomと呼びます。

通常Mess roomは航海士や機関士などの職員用(Officer)と甲板部員、機関部員用(Crew)の二部屋に分かれています。

 

多くの外航船はOfficerとCrewの国籍が異なります。

(日本人が乗る外航船の場合、Officerは日本人、Crewはフィリピン人やインドネシア人というパターンが多いです)

 

そのため、Mess roomを分けることでそれぞれの国籍にあった別々の食事が提供できるようになっています。

 

ラウンジ:Lounge

ラウンジは皆で使うことのできる憩いの場で、家で例えるならリビングのような場所です。

テレビを見たり、本を読んだり、映画を見たり、カラオケをしたり、お酒を飲んだり、…と業務時間外に船員同士のコミュニケーションを取る場所となっています。

 

調理室:Galley

船舶の調理室のことは英語でGalleyと呼びます。

飛行機の調理室(CAが食事などを用意している場所)もGalleyと呼びますが、これは先ほどのcabinと同様に船舶用語から派生したものになります。

 

Galleyでは当然食事が作られているのですが、火事を防ぐためにガスではなく、電気コンロや蒸気ヒーターが熱源として使用されています。

 

食糧庫:Provision chamber

肉や魚、野菜などを保存している冷蔵庫、冷凍庫のことをProvision chamberと呼びます。

Chamber内は通常、Meat room、Fish room、Vegetable room、Lobbyの4つの区画に分かれています。

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Meat room、Fish roomは-20℃程度に保持されています。

野菜は氷点下で保存するとすぐに痛んでしまうため、Vegetable roomは3-5℃程度で保持されています。

LobbyはMeatやFishを解凍する場所として用いられていて、10℃程度である場合が多いです。(船によってはLobbyがない場合もあります)

 

また、冷蔵庫、冷凍庫ではないのですが、調味料やその他乾物などを保存する場所としてDry chamberという場所も用意されています。

 

洗濯室、乾燥室:Laundry

私服やツナギなどを洗濯する場所です。

 

通常の家庭用洗濯機と乾燥機が数台設置してあります。

 

船によってはDrying roomといって、ツナギを乾かすためのサウナのような場所が用意されている場合もあります。

 

ジム:Gym

船 ジム

筋トレや運動をすることができる場所です。

この写真には写っていませんが、ランニングマシーンや卓球台、その他筋トレ器具などが設置されていることが多いです。

 

ジムの充実度はこれまでどんな人がその船に乗ってきたかで大きく変化します。

筋トレが大好きな人が乗った後の船だと設備が充実しています笑

 

病室:Hospital

怪我や病気になったときに使用する部屋です。

応急処置のために様々な薬が保管されています。

 

船には衛生管理者という資格を取得した船員が必ず乗っていて、緊急時には衛生管理者が怪我や病気の手当を行います。

 

病室内には”Hospital call”というボタンが設置されています。

これは、陸上の病院にある”Nurse call”と同じようなものであり、このボタンを押すと船橋(Bridge)にあるアラームが鳴るようになっています。

 

 

 


以上が、外航船居住区の設備紹介でした。

 

ここで紹介した設備はどの船にも設置されているものですが、その大きさや綺麗さなどは船によって大きく異なります。

船員としては、今後より居住区が充実した船が登場することを願っています。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました!